『恋しとは たが名づけけむことならむ 死ぬとぞただに言ふべかりける』
―――清原深養父
本はやめたのかい、なんていう新羅の声は右から左に流した。死ねば良いあいつ。ついでに俺も。
俺が今回選んだ本はまさかの恋愛小説で濃厚なラブストーリーに眩暈がし3枚捲って諦めた。つまり読むものが無い。この数日、休み時間はずっと机に突っ伏している。
なんでこうなったんだろう。なんで俺はあいつにキスされて、あいつは俺にキスしたんだ。どんだけ考えても判らず、新羅にも相談出来なかった。意図的に避け続けてきたが学校内で学ランを着ている奴が全部臨也に見えてすぐに隠れる。
「君は元気ないけど、臨也はすごく機嫌良いよ、最近」
「……」
「なんで臨也の名前出しても眉間に皺を寄せないの? 臨也のこと許したとか」
「その眼鏡割るぞ」
「え、静雄が指突っ込んだら間違いなく私の眼も抉れるよねいやいやちょやめてええええ!」
グロテスクな現場を想像したのか勝手に眼を押さえて騒ぐ医者を目指してる友人に溜め息を吐いた。悩みは尽きない。俺の中じゃ、口付けなんて相思相愛の男女がするもんだ。なのに嫌いあってる俺たちがしてどうするんだ。あいつほんと一回死んでくれないかな。
それにしてもあの一件についてからかわれると思ったのに臨也からのアクションは無かった。何時も通りあいつの息がかかった不良が俺をわざわざ名指しして呼び出してはくるけど。
「それはそうとさ、今日僕の家に来ない?」
「なんでだよ」
「セルティが会いたがってるんだ。妬けるね! 無理して来なくていいよ!」
「あーセルティが言うなら行くか」
「あれ僕のことは無視かい?」
唯一の友人の嘆きの声はスルーして新羅の家に行くなら図書館は明日だな、と考える。土日に行ったら、あの人は居ないかもしれないが、居ないならしょうがない。
携帯が震えたので開くと、ファストフードのメルマガが着ていたので軽く眼を通す。ハンバーガー食いてえなあと声に出した瞬間に画面が真っ黒になってびくっとなる。そしてすぐにバイブで震えた。着信は番号だけの表示。なんとなく見覚えがある。
「……はい」
『緊急連絡です』
「なにほざいてんだ」
予想しながら出るとやはり臨也だった。声を聞いた瞬間ほんの数日前の出来事を思い出してしまい激しく後悔したがその前に臨也の言葉が鼓膜に刺さる。
『彼女が暴漢に襲われるよ』
「は?」
『じゃあ』
一方的に切られた電話と内容。一瞬で理解するのは難しかったが、把握した途端俺は立ち上がって教室を飛び出した。何処に行くの静雄、という叫び声が追いかけてきたけど。
走る、走る。思い当たるのは一人しか居ない。色んな疑問は俺の思考についてこなかった。全力疾走して図書館に辿り着いても、あの人は居なかった。臨也の出任せだろうか、それなら良い。それなら、別に。外から館内を見ても特に異常は無い。此処じゃないのか、あるいはまだなのか。路地の隙間を縫うように探す。すると、見つけてしまった。見たくなかった。
よく覚えていないが、昔俺が殴りつけた制服だと思う。何人かが、一人を囲んでいた。まだ遠い。一人の男が下卑た笑みを浮かべながら女性の頬を殴りつけた――。そこまでが見ていられる限界だった。
看板を引き千切って、駐車禁止の標識を抜いて。それを投げて、走って。理性が切れた俺は、殺す気で振り回した。一人の男が遠心力で綺麗に吹っ飛ぶ。違う男が変な声を上げて地面に頭を打つ。俺を殴った奴は右手の拳を砕いて自滅した。ナイフを出した奴の攻撃を避けなかった。ほんの1ミリも刺さらないそれを奪って太股に刺す。転げ回る男を蹴り上げて、逃げようとした奴に向かって気絶している男を掲げて投げ飛ばした。2人揃って地面に寝転ぶ。
それを彼女は、どんな眼で見ていたのか。意識に入れなかった。俺は、化け物のように化け物の力を使ったんだ。肩で息をして制服を乱す俺に、女性が小さく悲鳴を上げた。俺に対してじゃない。俺が投げて壁にめり込んでいた看板が重力によって、彼女に落ちようとしていた。この距離じゃ間に合わない。ほとんど諦めかけた俺の視界に黒い影が飛び込んで、背中に看板が落ちた。臨也。
「っ……!」
此処まで呼吸すら忘れていた俺は一気に汗をかいて胸元をぎゅっと握った。足が動かない。
「大丈夫ですか?」
「……!」
金属の塊を受けたというのに臨也は平然を装って彼女の手を取った。ショックで言葉が出ないらしく頻りに頷いて無事を知らせているのに安堵し、同時に自分がとんでもないことをしたのだと理解した俺は、その場に根っこが生えたように棒立ちになって必死に言葉を探す。恥とかプライドとか、そんなもの、俺がしてしまったことの前には小さくて小さくて。
「い……臨也」
息を整えるというよりも、気持ちを落ち着かせる意味で肩を上下させている俺に、臨也が視線を向けてきた。表情は見えない。地面に向かって言葉を続ける。
「その人を……病院に連れてって、くれ……頼む」
天敵に頼みごとなんて。今の自分は余りにも滑稽だろう。それなのに臨也は短く「判ったよ」と頷いたから、次の言葉は吐き出しやすくなったけど。
「俺を……街中で見かけても……もう話しかけないで下さい……今日みたいな目にあいます。すいません、でした」
余りにも突然起きたことだけど、俺の心を抉るには十分だった。俺はまた好きな人を傷付けた――自分の所為で。くしゃくしゃに歪んだ情けない顔で謝罪を繰り返して、俺はその場から逃げ出した。
臨也が一緒だからもう襲われないだろう。むしろ、あいつが唆して襲わせたのかもしれない。俺への嫌がらせで。あいつならそれが出来そうだ。でも、原因やきっかけは、全部俺だ。俺と関わらなかったらあの人は。
荷物も何もなくふらふらと彷徨いながら、学校じゃ今頃六時間目だろう。新羅が上手く言いくるめてくれただろうか。それとも、誰も、俺より二周りも年上の教師ですら、俺には何も言えないからほっといてくれるかもしれない。再び鳴った携帯は、メールだった。知らないアドレスからたったの一行。
『午後6時 屋上で』
俺も聞きたい事や言いたい事が山ほどあるから、丁度良い。差出人不明のメールに「わかった」とだけ入力して送信した。
鍵が無いから家にも帰れない。財布も無いから店にも入れない。次第に悪くなってきた天気に俺は自嘲した。
これが俺の恋の結果なんだ。
途中で会った新羅は俺への文句を言いたそうな顔をしていたが、口をついて出てのは、俺を心配する言葉だった。
「ひどい顔だ、診察しよう」
とっくに下校時間は過ぎているのに、俺の鞄を守る為にずっと教室に残っていてくれたらしい。びしょ濡れになって戻ってきた俺をタオルで拭き取って、冬なのに降った雨について長々と説明をしてくれたが、ほとんど聞いていなかった。
「唇が真っ青だし、肌は冷たいし、このままじゃ絶対に風邪を引くよ。早く温かいシャワーを浴びないと」
身体が死ぬほど震えているのには自覚があった。寒さだけじゃなく、恐怖からも。新羅には何も話していないのに、こいつは全部判っているような顔で笑う。
「……新羅」
「なんだい?」
「先に帰っててくれ」
「君はどうするの?」
「待つ」
「誰を」
「臨也」
大袈裟に肩を落とした新羅は、「君が病気になるとセルティが心配するんだよ?」と小声で呟いたが、その言葉が終わるか終わらないかくらいの時に教室のドアががらりと開く。新羅の表情から誰かすぐに判って、俺は荷物を持ってゆっくり立ち上がった。まだ時間はあるのに早いな。
「シズちゃん、こっち」
「……悪いな新羅。セルティに謝っといてくれ」
弱々しい顔で笑うが、新羅の顔は強張ったままだった。とぼとぼと臨也の方に近付き、すぐに手を掴まれて引っ張られるが抵抗しなかった。屋上かと思ったが、階段を下りたのでそうじゃないだろう。曲がってからようやく保健室だと気付いて俺は重たい頭を持ち上げた。何処からくすねたのか、鍵のかかっているドアを無断で開けて侵入する。保健室の匂いは、嫌いじゃない。
「脱いで」
「……」
「真冬に水浸しとか、死にたいの」
確かに俺の身体は冗談じゃ済まないくらい震え上がっていたが、俺は鞄を開けて中から財布を出す。それすら手が震えて時間がかかった。
「幾らだった?」
「あの人は、病院に行くほどの傷じゃないから気にしないでって。代わりに家まで送ったよ」
「……そうか」
「判ったら脱いで」
俺もそろそろ寒気が止まらなくて、言うことを聞かない指でブレザーのボタンを外した。ふと臨也を見ると、学ランから私服に変わっている。結局黒だから気付かなかった。ボストンバッグのようなものを持っていて、その中からカッターシャツを出して俺に差し出した。
「なんだ」
「着ろって意味。死ねって言わないでね」
「……」
「洗濯とか気にしなくて良い。あげるから」
肌に張り付いたシャツを脱ぐ。気恥ずかしいので背中を向けてごそごそと袖を通す。真新しい匂いが不思議だったが、指先で触れた肌がほとんど同じでぞっとする。普通なら指が冷たくて当たり前なのに。
「あいつらは、お前の差し金か」
ボタンを一個一個丁寧に引っ掛けていくと、背後で臨也が小さく息を吐いた。
「半分はそうだね。シズちゃんに復讐したがってたから鉢合わせさせようとしたのは俺。でも彼女を狙えとは言ってない。彼女の存在も仄めかしてない。俺が君を見ていた月曜に、彼らの誰かも見てたのかもしれないね。俺としては考えられる可能性のうちのひとつに過ぎなかった」
「じゃあ、なんで俺に教えた。あのままだったら、俺のことが大嫌いなお前は俺を傷付けるのに大成功じゃねえか」
「これでも責任を感じたんだよ。それに……本当にあのまま放置したら、君が再起不能になるかと思ってね」
「万々歳だな」
「それじゃあ、楽しくないだろ」
随分と時間をかけてボタンをかけ、鞄の上に置いてあったコートを羽織った。これで幾分かの震えは収まったが、明日万全の状態で動ける自信は無かった。
「どうしてあの場所に来た」
「言っとくけど偶然だよ、タイミングはね。そんな正義のヒーローみたいなことはしないから」
「質問に答えろ」
「……君が後手を取って、もし彼女を人質にでもとられたら君は無抵抗でリンチされることになるだろう? まあ、行って見たら君が先手だったみたいだけど」
先手じゃない。あの人は一度殴られていた。それ以前に、もっと早くついていたら、恐怖を味わわせる事もなかっただろう。いや……むしろ、俺と会わなかったら、絶対にこんなことにはなってなかった。
ぎり、と奥歯を噛む。これが恋の結果、なら、なんて醜くて後味の悪いことだろうか。俺は何回期待して、何回失望するのだろうか。泣きたい、消えてしまいたい。
「シズちゃんさ……」
臨也の声は思ったよりも近くで聞こえて、すぐ傍に居るのが判ったがとてもじゃないが顔なんて上げられなかった。こんな情けない顔。
「あの人が好きだったの?」
毎日のように喧嘩しているお前が俺に、そんな思春期の高校生みたいなことを聞かれるなんてな。笑えて涙も出ねえ。
「……多分、憧れ」
それに馬鹿正直に答える俺はどうかしたのかもしれない。突発的に起こったことに混乱しているし、気持ちの波はすごく揺れている。自分でも今の俺は冷静じゃないと判っていた。
「俺みたいなのに隔たりもなく話しかけられる……俺だったら出来ないことをあっさりするから」
「……それが普通なんだけどね」
「判ってる。俺だけが普通じゃないんだ」
返却出来なかった最後の本。適当なところを開いて眼を通す。顔が赤らむくらいの恋愛話だが、今の排他的な心構えなら読むことが出来た。
「本みたいに巧くいかねえもんだな」
「シズちゃんの存在はフィクションみたいだよ」
「それならいっそ、」
いや、言うな。腹を痛めてまで産み落としてくれた母親への侮辱だ。それに臨也なら文脈で言いたい事は察してくれるだろう。頭に入ってこない恋愛ストーリー。俺には恋愛なんて出来なかった。
「……本みたいに巧くいかないなんて当たり前じゃん」
臨也が肩口から囁いてきた。表情は見えないが、何処か押し潰されたような声がらしくない。
「俺なんかしょっちゅう、というか現在進行形で巧くいってないよ」
「なんのことだ」
「シズちゃんと同じ悩みさ。どんなにアプローチしたって振り向いてくれやしない」
というよりも俺が好意を寄せているということすら気付いてないんだろうね、と。呟かれた言葉の意味なんて理解しようともせず、軽く流して相槌を打った。
「これからどうするの?」
「どうって」
「告白でもするのかって」
「まさか」
それはこの気持ちを自覚してからずっと蓋をしてきたことだ。仮に向こうから何を言われたとしても俺は頷かなかっただろう。片思いが好きな訳じゃない。両思いになった途端に冷めるとか、ゲーム感覚であった訳でもない。ただ心の何処かで今日みたいなことがいつか起こるんじゃないかと危惧していただけであって。
「ねえシズちゃん、ひとつ提案なんだけど」
さっきよりもワントーン声が高くなった。訝しんで背後にある気配を振り向くと同時にそれが接近してきて吐息を感じるまでになった。デジャブ。今度は手が出て、触れる直前でなんとか止める。それなのに臨也は笑いながら俺の抵抗を弾こうとする。
「図書館通いはやめて俺のところに来なよ」
「っどういう意味だ」
「ああ、君を取り巻きのひとりに加えようとかそういうんじゃない。もっと別の意味で……さ」
「胸糞悪ィこと言ってんじゃねえぞ」
こんなことの直後と、数日前に臨也からされたことを考えたらなんとなく察せる。だけどこいつとか有り得ない。まだ新羅の方が……無いな。
「もう放っといてくれ」
いい機会だ、俺たちの関係を清算するには。俺は失恋した直後だからって他所から伸びてきた手を取るような、取れるような男じゃない。俺が握った手は、全部壊れるんだから。
「いやだね。俺はずっと、それこそずっと君のとこに毎日通ってたんだ」
寒さの所為か、思ったよりも力が出ない。それでもこいつに必要以上の接近は許さずにいた。心臓からぶるりと震えて末端まで伝い、折られた腕は引っ張られて頭を抱えられる。抱き寄せられているなんて気付きたくなかった。
「いきなり出てきたあんなのに渡して堪るか」
「っし」
「死んだら俺のものになってくれる? なら、死ぬよ」
今までの俺が、という意味だけどね。俺のすぐ傍で、まるで乞うように囁く。低い声は俺の知ってる臨也じゃない。
「俺に絆されな」
赤い瞳と視線が交差した。真剣な眼差しも真摯な感情も、俺には向けられたことのないもの。誰もくれなかったもの。眩暈がした。人ひとり分の重さを許容出来るような懐は、俺は持っていないから。
「……っ、むり、だ」
お前が嫌いだから、それだけじゃない。
「どうして?」
「あ、りえねえだろ、ンなこと……お前、今なら俺にダメージ与えられると思っ」
「わかってないね」
瞳が見えなくなった。臨也がさっきよりも更に近づいて来たから――不意打ちに近いそれのあと、触れた感触に眼を見開いた。にどめ。だが前回の二の舞にならないよう俺はすぐにその唇に噛み付いた。
「っ……」
その後で普通に突き飛ばせば良かったと拘束されていない腕に気付いたがもう遅い。反射的に手の甲で口を押さえる臨也と、僅かに残った血液の味に俯いた。
「そういうタチ悪い嫌がらせとかやめろ! マジで死ねよっ」
臨也の眼を見れずに言った時点で俺の負けだったのかもしれない。後ずさったはずの臨也が荒々しく近付いてきて、胸倉を掴んで上を向けさせられた。乱暴な勢いのまま再びキスされ、しかも今度は上から押さえつけられるように、当たった歯がじんと痛んだ。
「ふ……」
呼吸の仕方なんて判らなかった。入ってきた舌を噛もうと思ったが、思い切り噛んだら死んでしまう。俺が怖がっている間にキスが深まって、あれだけ我慢していた涙が滲む。頑として流そうとはしないけど。
「っは」
ようやく離れた臨也が不敵に笑う。なのにその顔は、余り余裕なんてものは感じなかった。
「嫌がらせ? 俺が、こんなことで? 君に本気で嫌がらせするなら彼女はもう死んでたかもね」
「て、め……」
「俺だって信用して欲しかったり、頼られなくて虚しくなるんだよ。自分ですら収拾出来ない感情を無理に曝け出してこんなことして、自分らしくない考えに嘲笑いたくなるときだってある」
決まっていたように血の味がするキスを贈られる。俺は、この日を後悔の一日に定義してしまった方が良いんだろうか。絆され、流され、翻弄されても。だけど此処で折れるのは、あの人への恋慕を、俺が勝手に裏切ることになる。裏切るなんて重い言葉を使わなくたって、これは、俺個人のけじめだ。半端な気持ちで好意を寄せた代償だ。
「今すぐが駄目なら」
「……?」
「俺は今まで通り、するだけさ。君を振り向かせてみせる」
この一時を貪るように臨也が俺に口付けをする。その施しをぼんやりした気持ちで考えていて、じゃあ今までこいつがしてきたのは何だったのだろうと。そんな思い付きが頭を過ぎって見る見る眉が寄るのが判る。
「っじゃあ、今までのはなんだったんだよ」
「不良をけしかけたり停学においやったりしたこと?」
「そ、そうだ」
「シズちゃんの気を引こうと思って」
馬鹿にした訳ではないがぽかんと口が開く。そんな、くだらない理由で?
「まあ、小説みたいに巧くはいかないね」
俺の言いたいことに気付いたらしい臨也は苦笑して、何かを考えるように顔を背けたあとで俺の腕を引っ張って立ち上がらせる。その間に血が滲む唇を舌なめずりするから、凝視したあと思い切り逸らした。
スラックスが引っ付く感覚が非常に不愉快だ。寒気もひどいし風も強くていいこと無い。鞄からマフラーを出そうとしたら、返しそびれた本が嫌でも眼に入ってどろりとした醜悪な思いが胸を満たす。
「とりあえず」
それなのに、俺を奈落に落とすのも引き戻すのも、
「明日、それ返しにいこっか」
こいつなのかもしれないと一瞬でも思って呆けてしまった俺は、臨也ってこんな綺麗な顔で笑うことが出来るんだなと的外れな発見に頷いた。
「恋し」なんて誰が名づけたのものなのだろう、「死ぬ」とストレートに言うべきだよ
古今和歌集の部屋より
恋に焦がれて、死んでゆく